タンザニアにおける水文観測 1987〜1992

雨の降水強度は非常に強く、降水範囲も限られている。アリューシャ−ドドマ間で。
突然、土臭い、冷たい風が吹き始めると、遠くに雨雲が見える。しばらくするとスコールが始まり、雨がやむとそこには虹が。マクタポーラ村にて。
リトル・キンヤスンゲ川。年降水量は500mm程度あるのだが、川はそれほど大きくない。それは降雨がスコール性で、降雨範囲も広くないから、という結論に達する。
ライシメーターも手作り。村の人たちはいろいろな技能を持っており、材料を準備すれば何でも作ってくれる。
人工降雨実験装置。日本からエバフローという農業用灌水ホースを持ち込み、現地で実験装置を組み立てる。ライシメーターで浸透量を計測。
井戸のケーシングを輪切りにしたものを用いて、浸透能計測。これで現場でも浸透能を計測できる。
台地の上にはところどころに凹地があり、水がたまる。集落は池の周りに立地し、周囲の灌木を伐採しすぎると移動するらしい。遠くにはモナドノックが見える。
乾季に鉄の棒で地面を突き、その穴に種を置いていく。雨季がくると芽生えるが、降雨時には表面流に洗われる。
低地は雨季になると、湿地になるが、そこにはブガと呼ばれる重粘土が堆積している。雨季に表面が湛水しても、ブガは浅い部分が濡れるだけである。
表面流を計測するために作られたOverland Flow Trap。こんな装置でも簡単に作ることができる。
テンシオメーターはメンテナンスを考えて、圧力計を利用。どの深度まで水が浸透するか、これでわかる。
赤土の斜面では水はどのくらい浸透するのか。降雨後にトレンチを掘って、ぬれ前線を確認する。水の集中するガリでは比較的深くまで濡れるが、斜面では表層が濡れるだけで、そのうち乾いてしまう。
マクタポーラ村のポンプハウスを望む。赤土の斜面と低地の境界が断層線で、その破砕帯を狙って井戸が掘られている。
表面流出を計測するために斜面に設置された小型Overland Flow Trap。降雨後は水をかきだして、その量を計測する。
私たち。左の私の影に注意。真上に太陽がある。
左のようなダグウェルがたくさんあり、牛や人が水を求めてやってくる来る。右のように井戸枠を入れれば、良好な水が得られる。乾季でも結構水はあるものだ。
小流域からの流出量を計測。日本から持っていったのは水位計。地元の方々はお願いしたとおりに作ってくれるのはありがたい。