昨年9月に水文学実験Uに向かう途中で撮影した羽村の「まいまいず井戸」。武蔵野台地では地下水面が深いために、まず大地をすり鉢状に掘ってから、その底に井戸を掘る。深みに達するためにはその口は広くなければならない。研究という行為も同じ。特に環境問題は地域の問題。一般性や普遍性といった範疇の知識を含む幅広い知識や経験を持った上で個別性を掘り下げていく。これができないと問題に対応することはできない。
2008年9月河北省石家庄市の南水北調水路。この先で、Futuo河をサイフォンでくぐり抜けます。すでに水は流れていました。北京の水はいよいよ緊張のシステムによって維持されるようになりますが、そのコストは永久に負担しなければならない。都市機能をこの水が永久に支えることができるだろうか。世紀の実験が始まったといえます。(2008年9月)