科学と社会の関係を問い直す
[要旨] 近年の日本における科学と社会の関係は良好とは言えない状況である。それは科学と社会の関係に関する理解が双方において不十分だからではないだろうか。この関係性は時代によっても変わるが,人口減少,低成長時代を迎えた現在はまさに転換点といえる。そこで,時代が求める科学と社会の関係性について私論をまとめた。現代は様々な価値観が混在する時代である。混在から相互承認,共存へと進むためには対話が唯一の方法であろう。
日本水文科学会からお誘いを受け、気になっていた表記の課題について思うところを書いてみました。招待かと思ったていたら総説とするということで査読中ですが、出版ではなく主張することが目的ですのでここにドラフトを公開します。アイコンをクリックするとPDFが表示されます。こうやって、主張を続けるのも隠者の営みです。
その後、2015年12月に日本水文科学会に査読をして頂いたのですが、返答せずそのままになっています。この間、世の中の変化はあまりにも早い状況です。基本的な考え方は変わっておらず、かえって確信が強くなっています。ここに書いたことの実践には“社会の変革”(それは人の精神的習慣の変更でもあります)を必要とするように思います。高みから発信して満足というのは最も避けたいところなので、なんとなく放してしまいました。隠者のわがままな面が出ているようです。 (202503)
だらだらと提出がのびのびになっていましたが、2025年9月に寄稿として再提出しました。上記のリンクは9月版の原稿です。この間の世間の動きを見ていると、内容に対する確信の度合いが大きくなったように思います。ひとの“世界”はそれぞれ異なりますので、異論はたくさんあると思いますが、自由闊達に対話、議論ができる世界になれば良いと思っています。 それこそが、日本の学術を発展につながる営みだと思います。(202509)